トスカニーニ/BBC交響楽団(ロンドン、クイーンズ・ホール)による録音集。トスカニーニのためにNBC交響楽団がアメリカで組成されたのが1937年12月なので、この時代のNBC音源をすでに持っておられたら、同時期、海をわたった米英の2つの代表的放送用管弦楽団の聴き比べができるのがひとつの魅力。固い一方ではなく、ロンドンっ子を前に、エニグマ Mer/Enigma Vars Op. 36/Invitation to the Dance/& などのライヴでは洒脱な棒さばきも楽しめます。ただし録音を気にされる向きは1950年代、晩年のNBC響収録のものが言うまでもなく良いでしょう。
【収録情報】
<ベートーヴェン>
交響曲第1番(1937年10月25日&1938年6月2日)
交響曲第4番(1939年6月1月)
交響曲第6番 『田園』(1937年6月17日、10月21-22日)
交響曲第7番 (1935年6月14日ライヴ)
序曲『レオノーレ』第1番(1939年6月1日)
序曲『プロメテウスの創造物』(同上)
<ブラームス>
交響曲第2番(1938年6月10月ライヴ)
交響曲第4番(1935年6月3&5日)
悲劇的序曲 (1937年10月25日)
<ワーグナー>
『ファウスト』序曲
楽劇『神々の黄昏』より『ジークフリートの死~葬送行進曲』
楽劇『パルジファル』より『前奏曲~聖金曜日の奇跡』(以上、1935年6月5日ライヴ)
<ロッシーニ>
歌劇『絹のはしご』序曲(1938年6月2日ライヴ)
歌劇『セミラーミデ』序曲(1935年6月12日ライヴ)
<その他>
・モーツァルト:歌劇『魔笛』序曲(1938年6月2日ライヴ)
・メンデルスゾーン:『夏の夜の夢』~ノクターン、スケルツォ(1935年6月14日ライヴ)
・ウェーバー:舞踏への招待 Op. 65 <ベルリオーズ編>(1938年6月2日)
・ドビュッシー:『海』(1935年6月12、14日ライヴ)
・シベリウス:交響曲第2番 (1938年6月10日ライヴ)
・エルガー:創作主題による変奏曲『エニグマ』(1935年6月3日ライヴ)
(Written by 織工)